制作年：2010年

素材：心拍センサ, 振動スピーカー, ソレノイド, アクリル球, 紙管, macbook

人間の平均的な生涯心拍回数は24億回と言われています。「24億分の1」は、普段無意識的に行っている、人間にとってかけがえのない心拍を捉え直すための装置です。
鑑賞者は指先にセンサーが付いたクリップを付けます。これで鑑賞者の心拍を認識して、心拍に連動した万華鏡を駆動させて天井に映像を投射します。万華鏡の構造は、暗華鏡と同じくビー玉とピンボールのような仕組みで構成されており、一拍ごとに必ず違った映像が展開されます。
鑑賞者は床に寝転がることにより、自分の心拍を振動として床から感じ取ることができます。音楽も心拍のテンポに応じて自動的に生成されます。 万華鏡を通して、二度と繰り返すことのない光景と対峙することによって、24億分の1という瞬間を生きていること、生きて行くことの責任を鑑賞者に問います。